CVR(コンバージョン率)とは?平均・計算式・ECでの正しい見方をわかりやすく解説

テーマ:CVRって結局どう見るの?EC担当者が押さえるべき基本を解説!

EC運営や広告運用でよく使われる指標がCVR(コンバージョン率)です。一方で、「何%なら良いのか分からない」「CVRが上がっても成果につながらない」と感じたことはないでしょうか。本記事では、EC運用のプロである先輩社員AさんとEC運用を学び始めた新人社員Bさんが基礎知識を一緒に学んでいく様子をお届けします。

CVR(コンバージョン率)とは?

新入社員Bさん:先輩、最近「CVRが低いですね」とか「CVR改善しましょう」って言われるんですけど、正直、CVRが何なのかちゃんと分かってなくて…。

先輩社員Aさん:実はそれかなり多いです。CVRって、EC担当者でも「なんとなく」で使っている人が多い指標なんですよ。

新入社員Bさん:そうなんですね…。何%が目安なのか分からず、CVRが上がったと聞いても、売上があまり変わらないケースもありまして。

先輩社員Aさん:「上がった=良くなった」と思いがちなんですが、そう単純じゃありません。今日は、CVRをゼロから整理していきましょう。CVRは「コンバージョン率」の略です。簡単に言うと、サイトに来た人のうち、どれくらいが成果に至ったかを表す数字です。

新入社員Bさん:成果っていうのは、購入のことですか?

先輩社員Aさん:ECの場合は、購入が一番多いですね。計算式はこうなります。

CVR(%)= コンバージョン数(購入数)÷ サイトへの訪問者数 × 100

先輩社員Aさん:たとえば、サイトに100人が訪れて、そのうち2人が購入した場合は、次のように計算します。

CVR(%)= 2 ÷ 100 × 100 = 2%

先輩社員Aさん:このように、CVRはサイトの集客がきちんと成果につながっているかを見るための基本指標です。

ECにおけるCV(コンバージョン)の考え方

新入社員Bさん:ECだと、CVって購入のことだと思ってました。

先輩社員Aさん:そう思いますよね。ただ、実は購入以外もCVになることがあります。例えば、資料請求、会員登録、LINE友だち追加なども、目的によってはCVとして設定されます。

新入社員Bさん:なるほど…。じゃあ、CVRって、何をCVにするかで意味が変わるんですね。

先輩社員Aさん:その通りです。「何を成果と考えているか」でCVRの見方は変わります。なので、CVRは必ず目的とセットで見る必要があります。

なぜCVRは重要なのか?売上との関係

新人社員Bさん:なるほど。では、どうしてCVRってそんなによく話題に出るんでしょうか?

先輩社員Aさん:CVRは、今あるアクセスがどれだけ成果につながっているかを把握するための指標だからです。ECではアクセスを増やすことも大切ですが、それだけで売上が伸びるとは限りません。サイトに来てくれた人が購入に進まなければ、集客の効果を十分に活かせていない状態になってしまいます。

新人社員Bさん:たしかに、たくさん人が来ても購入されなければ意味がないですね。

先輩社員Aさん:その通りです。たとえば、同じ1,000人がサイトに訪れた場合でも、CVRが1%なら購入数は1,000人 × 1% = 10件です。一方で、CVRが2%になれば、1,000人 × 2% = 20件で、購入数は20件になります。

新人社員Bさん:同じアクセス数でも、CVRが違うだけで購入数がかなり変わるんですね。

先輩社員Aさん:はい。さらに、たとえば客単価が5,000円の商品なら、CVRが1%のときの売上は10件 × 5,000円 = 5万円です。CVRが2%になると、20件 × 5,000円 = 10万円になります。つまり、アクセス数が同じでも、CVRが改善するだけで売上が大きく変わる可能性があるんです。

新人社員Bさん:なるほど…。広告費を増やさなくても、成果が伸びる余地があるということですね。

先輩社員Aさん:その通りです。だからCVRは、「今ある集客をどれだけ無駄なく売上につなげられているか」を見るうえでとても重要なんです。特に広告を使って集客している場合は、CVRが低いままだと、せっかく費用をかけて集めたアクセスを取りこぼしてしまうことになります。

新人社員Bさん:たしかに、それだと広告費の使い方としてももったいないですね。

先輩社員Aさん:そうなんです。CVRは、商品ページの内容が分かりやすいか、購入までの導線に迷いがないか、スマホでも見やすいか、入力フォームで離脱されていないかなど、サイトの使いやすさや設計の良し悪しが表れやすい指標でもあります。つまり、サイトの中身がきちんと機能しているかを確認する“健康診断”のような役割もあるんです。

新人社員Bさん:売上を見るだけでは分からない、サイトの課題を見つける手がかりにもなるんですね。

先輩社員Aさん:その理解で大丈夫です。CVRは単なる数字ではなく、「集客の質」と「サイトの受け皿」の両方を見直すきっかけになる大切な指標なんですよ。

CVRの目安や平均はどれくらい?

新入社員Bさん:正直、ここが一番気になってて…。CVRって何%くらいあれば安心なんですか?

先輩社員Aさん:BtoC商材では購入をコンバージョンとするケースが多いですが、その場合1〜2%が平均的、2〜3%が比較的良い、3%以上が高水準と言われることが多いです。

新入社員Bさん:じゃあ、3%あれば「うまくいっている」と考えていいんでしょうか?

先輩社員Aさん:いえ、そこが注意点です。これはあくまで目安であって、正解ではありません。商材の単価や、購入までの検討期間、流入経路によって、適切なCVRは大きく変わります。平均と比べるだけで判断すると、ズレることが多いですね。

新入社員Bさん:数字だけ見て安心するのは危ないんですね。

先輩社員Aさん:その通りです。参考として、以下にLocaliQ社がWordStreamというメディアで公開している、2024年5月時点の業界別平均CVRを紹介します。リスティング広告(Search)とディスプレイ広告(GDN)それぞれの平均値がまとめられています。海外データではありますが、ひとつの目安として参考になりますよ。

自然流入とディスプレイ広告の業種別平均CVR

Industry
業界
Average CVR(Search)
検索広告
Average CVR(GDN)
ディスプレイ広告
Advocacy(支援団体・NPOなど) 1.96% 1.00%
Auto(自動車) 6.03% 1.19%
B2B(BtoB) 3.04% 0.80%
Consumer Services(BtoC) 6.64% 0.98%
Dating & Personals(出会い・マッチング) 9.64% 3.34%
E-Commerce(EC・通販) 2.81% 0.59%
Education(教育) 3.39% 0.50%
Employment Services(人材・求人) 5.13% 1.57%
Finance & Insurance(金融・保険) 5.10% 1.19%
Health & Medical(健康・医療) 3.36% 0.82%
Home Goods(家具・生活用品) 2.70% 0.43%
Industrial Services(産業サービス) 3.37% 0.94%
Legal(法律) 6.98% 1.84%
Real Estate(不動産) 2.47% 0.80%
Technology(テクノロジー) 2.92% 0.86%
Travel & Hospitality(旅行・観光) 3.55% 0.51%

※表中の英文および数値は出典元の内容をそのまま掲載し、日本語訳は筆者によるものです。

出典:Mark Irvine. Google Ads Benchmarks for Your Industry [Updated!]WordStream by LocaliQ(2024年5月13日)

CVRが低い原因と改善方法

新人社員Bさん:CVRが低いときって、やっぱりすぐに改善しないといけないんでしょうか?

先輩社員Aさん:気になる数字ではありますが、まず大切なのは「なぜ低いのか」を整理することです。CVRは、ただ低いから悪い、高いから良いと判断できるものではありません。流入の内容やサイトの状況によって、見るべきポイントが変わってきます。

新人社員Bさん:原因を分けて考える必要があるんですね。

先輩社員Aさん:その通りです。たとえば、CVRが低くなる原因としてよくあるのは、そもそも購入意欲の低いユーザーが多く流入しているケースです。認知拡大を目的に広告を出しているときや、新規顧客向けに広く集客しているときは、すぐに購入しない人も多いため、CVRは低めに出やすくなります。

新人社員Bさん:それは悪いことではなくて、集客の段階による違いなんですね。

先輩社員Aさん:はい。そういう場合は、CVRだけを見て判断するのではなく、流入数や新規率、広告の目的と合わせて見ることが大切です。一方で、購入意欲のあるユーザーが来ているのにCVRが低い場合は、サイト側に課題がある可能性があります。

新人社員Bさん:サイト側の課題というと、どんなものがありますか?

先輩社員Aさん:よくあるのは、次のようなケースです。

広告の訴求と商品ページの内容にずれがある
広告で興味を持って訪れたのに、ページ内で期待した情報が得られないと、購入につながりにくくなります。

商品ページの情報が不足している
商品の特徴や使い方、価格、送料などが分かりにくいと、購入前に不安を感じて離脱されやすくなります。

購入導線が分かりにくい
購入ボタンの位置が見つけにくい、カートまでの流れが複雑など、導線の分かりにくさもCVR低下の原因になります。

スマホで見づらい・入力しづらい
ECではスマホ経由の利用が多いため、画面が見づらかったり、フォーム入力の負担が大きかったりすると、離脱につながりやすくなります。

新人社員Bさん:たしかに、買うつもりで見ていても、分かりづらいと離れてしまいそうです。

先輩社員Aさん:その通りです。だから改善するときは、まず「誰を集めているのか」と「サイト内でどこで離脱しているのか」を分けて考えるのが基本です。広告の訴求と商品ページの内容が合っているか、導線に迷いがないか、カートや入力フォームで離脱が多くないかを確認していきます。

新人社員Bさん:CVRが低いときは、ただ数字を見るのではなく、流入とサイトの両方を見直す必要があるんですね。

CVRと一緒に見るべき指標

先輩社員Aさん:たとえばCVRが上がっても、1回の購入金額が小さくなっていれば、売上は思ったほど伸びないことがあります。これを見るのがAOV(平均注文額)です。

新入社員Bさん:購入される人数が増えても、1回あたりの購入金額が下がっていたら、売上はあまり増えないんですね。

先輩社員Aさん:その通りです。さらに、購入が増えていても、その1件を獲得するために高い広告費がかかっていれば、手元に残る利益は少なくなります。これを見るのがCPA(顧客獲得単価)です。

新入社員Bさん:なるほど。売上が出ていても、広告費がかかりすぎていたら安心できないんですね。

先輩社員Aさん:はい。だからCVRは大切な指標ですが、それだけで判断するのではなく、売上や利益まで含めて見ることが大切なんです。

▶CVR(コンバージョン率)とは?平均・計算式・ECでの正しい見方をわかりやすく解説

▶AOV(平均注文額)とは?客単価との違いやECでの正しい見方をわかりやすく解説

Q&A よくある質問

ここからは当社でもよくご質問いただく表現について先輩社員Aさんが解説します。

Q. CVRは何%あれば安心ですか?

A.BtoC商材では購入をコンバージョンとするケースが多いですが、その場合1〜2%が平均的、2〜3%が比較的良い、3%以上が高水準と言われることが多いです。しかし、商材や流入経路、事業フェーズによってCVRは大きく変わります。たとえば、購入意欲の高いユーザーが多いサイトはCVRが高くなりやすく、新規集客中心のサイトは低めに出やすい傾向があります。そのため、平均値だけで判断するのではなく、自社の過去実績と比べて改善しているかを見ることが重要です。

Q. CVRが急に下がった場合、まず何を確認すべきですか?

A.まずは、流入経路に変化がないか、スマホ比率などのデバイス構成が変わっていないかを確認しましょう。あわせて、直近で商品ページやカート、入力フォームなどに修正が入っていないかも重要なチェックポイントです。流入の変化なのか、サイト内の不具合や使いにくさなのかを切り分けることが大切です。

Q. CVR改善はどこから手を付けるのが良いですか?

A.商品ページ、カート、入力フォームなど、購入直前で離脱が起きやすいポイントから見直すのが基本です。商品情報の分かりやすさ、購入導線、スマホでの見やすさ、入力負担の大きさなどを確認することで、改善の糸口が見つかりやすくなります。

まとめ

・CVR(コンバージョン率)とは、サイトに来た人のうち、どれくらいの人が購入などの行動につながったかを表す数字

・CVRは、サイトやページがどれだけ「使いやすく、分かりやすいか」を見るための目安として使われる

・CVRは、数字が高いか低いかだけで判断するのではなく、何をゴールにしているか、どんな人が来ているかと合わせて考えることが重要

先輩社員Aさん:EC運用は、状況に合わせて考え、改善を積み重ねていく仕事です。数字や表現の意味を正しく理解し、自社に合った判断を続けることが、成果につながっていきます。

新人社員Bさん:ありがとうございました!EC運用についての理解が深まりました。

先輩社員Aさん:どういたしまして。何か不明点があればいつでも聞いてくださいね!

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最後までお読みいただきありがとうございます。

ECの指標は、商材や集客方法によって見るべきポイントが変わります。そのため、数値を見ていても判断に迷うケースは少なくありません。当社では、EC運営の状況に合わせて、見るべきKPIの整理や改善優先度の設計をサポートしています。指標の見方や改善の進め方でお悩みの方は、ぜひお気軽にご相談ください。

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