化粧品で「無添加」は表現できる?言い換え含め薬機法・景表法に基づき徹底解説

テーマ 化粧品の「無添加」の広告表現は?言い換えの表現や法律規制を解説

肌に優しい化粧品のイメージが定着しているのが「無添加化粧品」です。美容やスキンケアに対する意識が高まる中、「無添加」という表現は魅力的で安全性を強調する手段として広く用いられています。しかしこのような表現には、薬機法に基づくルールが存在します。

この記事では、マーケティング分野で10年以上の経験を持つ広告運用のプロフェッショナル先輩社員Aさんと、薬機法や景表法は初心者の新人社員Bさんが基礎知識を一緒に学んでいく様子をお届けします。難しい法律もありますが、AさんとBさんの会話を通じて一緒に理解を深めていきましょう!

化粧品における「無添加」表現

先輩社員Aさん:今日は化粧品の「無添加」表現についてお話ししましょう。薬機法に基づくルールを理解することが大切です。

新人社員Bさん:無添加って具体的に何を意味するんですか?

無添加の定義

先輩社員Aさん:無添加とは、特定の添加物が含まれていないことを意味します。無添加と書かれているからといって、すべての添加物が入っていないわけではありません。たとえば、特定の防腐剤や香料が含まれていない場合に無添加と表示しているケースがまだまだ多いですね。

新人社員Bさん:なるほど、無添加といっても一概にすべての添加物が入っていないわけではないんですね。

先輩社員Aさん:そうです。そして、無添加の定義もメーカーによって異なります。あるメーカーが「無添加」と表示する場合、それは特定の成分が入っていないことを指していますが、他のメーカーの「無添加」では異なる成分が対象となっていることもあります。

新人社員Bさん:なるほど。そのような曖昧な表示で問題ないんでしょうか?

無添加の表現ルール

具体的な成分の明示

先輩社員Aさん:曖昧な表現は避けた方が望ましいですね。無添加表現をする際にはいくつかの注意点があります。まず具体的な成分を明示することが重要です。

新人社員Bさん:具体的な成分の明示とは、どういうことでしょうか?

先輩社員Aさん:製品が何を指して「無添加」なのか明確な定義を示すことです。例えば、「パラベン無添加」といった具体的な成分を表示することが必要です。代表的な成分だと以下があげられます。

◆エタノール
エタノールを含まない製品には「ノンアルコール(ノンエタノール)」などの表記ができます。

◆香料・着色剤
「無香料」「無着色」や「香料不使用」「着色剤不使用」と表記ができます。香料や着色剤を使用していなくても、ほかの成分により明らかに香りや色がついている商品の場合「消費者に誤解を与えないよう注意する必要がある」と定められています。

◆パラベン
防腐剤としてよく使用されているパラベン(パラオキシ安息香酸エステル)を含まない場合は、「パラベン無添加」「パラベンフリー」となります。

◆鉱物油
オイルには、動物性油、植物性油、鉱物油があります。鉱物油とは、石油を原料として合成・生成されたオイルのことで、鉱物油を含まない場合「無鉱物油」「鉱物油フリー」などの記載が可能です。

見やすい表示

先輩社員Aさん:また、視認性が悪い小さいフォントで「〇〇無添加」と表示したり、無添加だけを目立たせるのは、消費者に誤解を与えるので注意が必要です。

新人社員Bさん:確かに、小さい文字だと見落とすかもしれませんね。他にはどんな注意点がありますか?

安全性を示唆しない表現

先輩社員Aさん:安全性を示唆しない表現が大切です。「無添加」の表示が製品の安全性や効果を保証するものではないことを理解してもらう必要があります。「安心」「安全」といった言葉は避け、単に特定の成分が使用されていない旨を伝えることが重要です。

無添加表現での違反事例

新人社員Bさん:具体的に無添加で表現してはいけないワードはありますか?

先輩社員Aさん:例えば「この化粧品は無添加なので、アレルギーを引き起こしません」という表現は違反になります。無添加であっても、アレルギーを完全に防ぐことは保証できないんです。他にも以下はNGですね。

「無添加なので、敏感肌の方でも安心して使えます」
「無添加のため、赤ちゃんにも使えます」
「無添加だから、医薬品と同じ効果があります」

このように安全性の保証や医薬品と捉えられるような表現は避けた方が望ましいです。

新人社員Bさん:安全や効果を誤解させないようにするんですね。じゃあ、どうやって製品の信頼性をアピールすればいいでしょうか?

無添加表現での言い換えテクニック

先輩社員Aさん:例えば「この製品は〇〇(指定成分)無添加です」という表現はOKです。具体的な成分を明示することで誤解を招きにくくなりますし、単に〇〇が入っていないと述べることは問題ありません。他にも以下のような表現はOKです。

「香料無添加なので、香りが気になる方にも使いやすいです」
「無鉱物油で、肌に優しい使用感を提供します」
「アルコールフリーなので、乾燥しやすい肌にも使いやすいです」

このように、安心安全を使うのではなく、使用感や〇〇な人でも使用しやすいと具体的にアピールすると信頼性+魅力をアピールできますよ!

新人社員Bさん: なるほど!具体的なので、よりニーズにマッチしたお客様に魅力が伝わりそうですね。

Q&A この表現言える?言えない?

ここからは当社でもよくご質問いただく表現について先輩社員Aさんが解説します。

Q.「香料不使用だから安心の美容液です。」という表現は可能でしょうか?

A.化粧品の表示には安全性を保証するような表現は禁止されています。単に指定成分や香料を含有していないことを述べるのであれば問題ありません。

Q.「肌トラブルを招くパラベンは使用しておりません。」という表現は可能でしょうか?

A.パラベンや着色剤を含有している他社製品は肌に優しくない、肌トラブルを招くと暗に誹謗していることになるため、表現として不適切です。このように消費者に肌トラブルの原因の成分と誤解させたり、他社を比較・誹謗したりする表現は不可となります。

Q.「着色剤無添加の化粧水です。」という表現は可能でしょうか?

A.事実のみを伝えているので、問題ありません。無添加に関わる表現はあくまでも見せ方として、入っていないという情報を伝える程度に留めることが条件で、その他の情報は一切入れてはいけないと考えてください。

まとめ

・無添加とは「特定の成分を排除している」と強調したい商品に記載している。

・無添加と記載するには、「何が」無添加なのかを明確に記載する必要性がある。

・無添加に関わる表現はあくまでも、入っていないという情報を伝える程度に留めることが必要。

・化粧品の表示では「〇〇無添加だから安心、安全」という表現は安全性の保証になるためNG。

先輩社員Aさん:広告表現においては、法令遵守と同時に消費者に信頼感を与えることが重要です。事実に基づいた効果を正確に伝え、化粧品の効果を最大限に引き出しましょう。

新人社員Bさん:わかりました。正確で誇張のない表示を心掛けることが大切なんですね。

先輩社員Aさん:その通り。消費者に対して正直で透明性のある情報を提供することが、企業の信頼を築くためにも重要です。薬機法を遵守することで、長期的には企業のブランド価値を高めることができます!

新人社員Bさん:ありがとうございました!薬機法についての理解が深まりました。これからは広告や製品表示に一層注意を払っていきたいと思います。

先輩社員Aさん:どういたしまして。何か不明点があればいつでも聞いてくださいね!

・・・

最後までお読みいただきありがとうございます。

広告表現は表示の受け手である「一般消費者」にどう捉えられるかが争点となりますので、以前はOKだった表現が時代の流れと共にNGとなることもあります。また、見る人が変わればOKだと思われる表現もNGになる可能性も。誰が見ても正しく伝わる表現を意識し、常にアンテナをはって正しい知識を持つことや、プロの見解も交えながら訴求することで、お客様が安心してお買い物できる環境となり、企業も守ることになります。

皆で正しい広告表現を目指していきましょう!

マクロジでは、制作物の全てを広告審査しております。サービスについては以下からお問合せください。

関連リンク

食品・健康食品で「無添加」は表現できる?言い換え含め薬機法・景表法に基づき徹底解説

この記載OK?NG?薬機法からみた気を付けるべき食品、健康食品の表現

今更聞けない!景品表示法・薬機法の基本とよくある間違い表現とは?

株式会社マクロジと広告表現チェックツール『コノハ』を運営する(株)アートワークスコンサルティング、広告チェック領域で業務提携