化粧品で「ピーリング」「ターンオーバー」は表現できる?薬機法に基づき徹底解説

こんにちは、マクロジの中島です。

美容皮膚科やエステサロンだけでなく、日々のスキンケアでも手軽に取り入れられている「ピーリング」。ピーリング(peeling)とは、「皮をむく、剥ぐ」という意味を持つ言葉で、玉ねぎの外皮をむくとつるんとしたキレイな面が出てくるように、肌表面の不要な角質を剥ぐことです。魅力的な内容ですが「ピーリング」効果の表現は厳格なルールに基づいています。これに違反すると薬機法に抵触する可能性があるため細心の注意を払う必要があります。

今回の記事では、「ピーリング」は広告表現において、薬機法上どのように表現できるのかを詳しく解説します。

化粧品の広告表現で「ピーリング」は表現できる?

ピーリングとは、古くなった角質を取り去ることです。化粧品の広告表現において「ピーリング」は表現できます。その理由は化粧品等の適正広告ガイドラインで定められている56の効能効果の範囲内で表現できるためです。

この56の効能効果の中には、「(汚れを落とすことにより)皮膚を清浄にする」という項目があります。この汚れを「古い角質」と解釈できるため、ピーリングは表現することが可能だと考えられます。ただし、洗浄や拭き取りによる物理的効果によるものであることを明確に示す必要があります。

参考:化粧品の効能の範囲の改正について (平成23年7月21日)(薬食発0721第1号)各都道府県知事あて厚生労働省医薬食品局長通知より

化粧品での違反事例

ケミカルピーリングは表現できない

ケミカルピーリングはグリコール酸やサリチル酸などの薬剤を顔に塗布して皮膚を溶かし、新しい肌を再生する施術です。これは医薬品を使用した医療行為であり化粧品の広告では表現できません。

レーザーピーリングは表現できない

レーザーピーリングは「カーボンピーリング」や「マックスピーリング」とも呼ばれるピーリングの一種でレーザーを照射して行う施術です。これも医療行為であるため化粧品の広告では表現できません。

ターンオーバーは表現できない

ターンオーバーとは肌の中で新しい細胞がうまれて古い細胞が死んで剥がれ落ちていく生理機能のことです。肌の新陳代謝とも言います。年齢や部位によって異なりますが約28日周期で肌細胞が完全に入れ替わります。私たちの皮膚は表皮の一番深い層である基底層で日々新しい細胞がつくられていて、徐々に表面に押し上げられてやがて角層となり最後は垢となって剥離・脱落するというサイクルを繰り返しています。

ピーリングの目的はこの肌表面の古い角質を取り除きキメの整ったきれいな肌にすることです。ターンオーバーは生理的な活動なので、それに作用するということは化粧品に許されていない「薬理的な作用」であると判断されます。そのため「ターンオーバーを整える」「ターンオーバーを促進する」といった表現は効能効果の範囲を超えているため使用できません。

他にも以下のような医薬品的な効果効能を示唆する表現はNGです。

・細胞に作用する
・しみを剥がす
・ニキビを治す
・肌荒れを治す

化粧品でのOK表現

化粧品広告では、以下のような表現が適切です。

「古い角質を優しく取り除き、肌を清浄に保ちます」
「ピーリングにて古くなった角層を優しく取り除きます」
「拭き取りタイプで古い角質をしっかりオフし、化粧のりを良くします」

これらの表現を使うことで薬機法に準拠しながらピーリングの効果を適切に伝えることができます。広告制作の際には法規制を遵守し正確で魅力的な表現を心がけましょう。

美容機器(雑貨)ではピーリングと表現できる?

美容機器(雑貨)についても、化粧品と同様に「ピーリング」に関する表現が可能です。化粧品の効能効果の56種の範囲内であれば、適切に表現できます。

美容機器の広告表現では、以下のような表現が使用可能です。

「洗浄により古い角質を落とす」
「肌にハリを与える」
「肌のキメを整える」
「肌をなめらかに保つ」

これらの表現は、化粧品等の適正広告ガイドラインで定められた効能効果の範囲内に収まっており、薬機法に準拠しています。

Q&A これはOK表現?NG表現?

ここからは当社でもよくご質問いただく表現について解説いたします。

Q:ピーリングによる「美白効果」を広告で謳うことはできますか?

A:美白効果は医薬品の効果効能に該当し化粧品の広告では使用できません。代わりに「汚れを落とすことで肌を明るく見せる」「古い角質をしっかりオフし、透明感を与える」といった表現であれば可能です。

Q:ピーリングにより「しみを剥がす」という表現はできないとありますが、言い換えはありますか?

A:しみを物理的に取り除くことを示唆する表現は医薬品の効果効能に該当するため化粧品の広告では使用できません。「肌のトーンを均一にする」や「古い角質をしっかりオフし、くすみを改善する」といった表現を使用してください。

Q:ピーリング製品の広告で「肌荒れを治す」という表現の言い換えはありますか?

A:「肌荒れを治す」という表現は使用できません。肌荒れの治療を示唆する表現は医薬品的な効果効能とみなされるため化粧品の広告では薬機法に違反します。「肌を健やかに保つ」や「肌の調子を整える」といった表現が適切です。

Q:足裏やかかとのピーリング商品を販売予定です。注意するポイントはありますか?

A:角質除去商品に関しては、まず化粧品で売るか雑貨で売るかの判断をする必要があります。特定の成分の作用としてピーリングを表現する場合は化粧品に該当するので雑貨では出来ません。雑貨で角質除去を謳えるのはヤスリのようなもので擦り取る等の物理的作用である必要があります。

まとめ

広告表現においては、法令遵守と同時に消費者に信頼感を与えることが重要です。事実に基づいた効果を正確に伝え、化粧品の効果を最大限に引き出しましょう。

・化粧品の広告表現で「ピーリング」は(汚れを落とすことにより)皮膚を清浄にするなど物理的な表現であれば可能。

・ピーリングによりターンオーバーを整えるという表現はできない。

・ケミカルピーリング、レーザーピーリングなど医療行為のピーリングは言えない。

・美容機器に関しても同様で物理的な表現であれば可能。

参考リンク
https://bentenmarket.com/blogs/yakki-ad-expression-
https://cellbank.co.jp/general/regenerative_skin_treatment/beauty_knowledge/peeling/

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最後までお読みいただきありがとうございます。

広告表現は表示の受け手である「一般消費者」にどう捉えられるかが争点となりますので、以前はOKだった表現が時代の流れと共にNGとなることもあります。また、見る人が変わればOKだと思われる表現もNGになる可能性も。誰が見ても正しく伝わる表現を意識し、常にアンテナをはって正しい知識を持つことや、プロの見解も交えながら訴求することで、お客様が安心してお買い物できる環境となり、企業も守ることになります。

皆で正しい広告表現を目指していきましょう!

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